「キャリアチェンジ」と「キャリアアップ」の違いを知っていますか?
実は転職する時は、キャリア「チェンジ」と「アップ」を年齢やタイミングによって戦略的に使い分けることが重要です。
これから転職する人は、自分が今どちらの転職をするべきなのかしっかり見極めていきましょう。
- キャリアアップとキャリアチェンジの違いとは
- キャリアアップの種類
- キャリアチェンジの種類
- キャリア「アップ」と「チェンジ」どちらが良い?
- 年齢によって使い分ける
それでは説明していきます!
目次
キャリアアップとキャリアチェンジの違い
キャリアアップとキャリアチェンジの大きな違いは、スキルの伸ばす方向です。

より高いポジションの獲得や待遇改善など、今のスキルを縦方向に積み上げるのがキャリアアップです。
営業職の人が、営業スキルを活かして管理職を目指す場合などは、キャリアアップと言えます。
キャリアアップ転職では、すでに持っているスキルを活かして、さらにスキルの深掘りや専門性を高めていくことができます。
キャリアチェンジとは、未経験の職種・業界でスキルを横方向に拡げることをいいます。
営業職の人が、マーケティングや企画などの異なる職種を目指す場合は、キャリアチェンジになります。
キャリアチェンジ転職では、今とは異なるスキルの獲得や、バリエーションを増やすことができます。
キャリアアップの種類
キャリアアップの種類にも様々あります。
詳しくみていきましょう。
①役職を上げる
より責任が重い役職に就いたり、それによって報酬が増加したりすることもキャリアアップの一つです。
最も一般的でイメージしやすく、給与面のアップも期待ができます。
一方で、年功序列の企業で合ったり、ポジションに空きがない時には、昇格ができないこともあるため、自分でコントロールが難しい場合もあります。
②専門性を高める
自身のスキルや知識が高度になり、専門性が高まっていくこともキャリアアップの一つです。
業界や職種によっては、マネジメント側にならずに、スペシャリストとして担当業務の専門性を高めていくことを志向するパターンもあります。
③仕事の幅を広げる
今あるスキルに関連して、携わることができる仕事の幅を広げていくこともスキルアップの一つです。
例えば、人事として採用担当だった人が、労務管理や教育なども経験をすることで、人事のジェネラリストを目指すケースもキャリアアップです。
キャリアチェンジの種類
キャリアチェンジにも種類があります。
キャリアチェンジの種類を詳しくみていきます。
①業界を変えるキャリアチェンジ
今ある職種のまま、業界だけ変えるキャリアチェンジです。
「食品メーカーで経理」→「IT業界で経理」などのように今のスキルを活かして異業界に転職をするケースです。
業務へのキャッチアップが早期にできるので、活躍イメージをもって転職をすることができます。
また伸びている業界に転職をするだけで、年収や働き方を大きく変えることができるので、リスクを抑えつつ、転職をしたい場合におすすめです。
②職種を変えるキャリアチェンジ
業界は同じまま、職種だけを変えるキャリアチェンジです。
「繊維メーカーの調達」→「繊維商社の営業」などが具体例です。
職種は変わりますが、業界の構造や専門知識を活かした転職をすることができます。
業界自体に不満が無い場合は、社内異動で職種のみ変更する場合などに多いです。
③業界も職種も変えるキャリアチェンジ
業界も職種も変えるキャリアチェンジもあります。
今までの専門スキルなどは考慮せず、基本的にポテンシャルでの転職となるためリスクは高いです。
今までと全く異なる業界・職種にチャレンジすることができますが、キャリアのリセットになる場合が多いので、比較的若い方のキャリアチェンジに多い傾向です。
キャリア「アップ」と「チェンジ」どちらが良い?
キャリアアップもキャリアチェンジもどちらも良いところがあります。
自分の現在のスキルや今後のキャリアを踏まえて、自分に合っている選択をしましょう。
キャリアアップが向いている人
- 現在のスキルの専門性を高めることで、希少性が上がりそうな人
- 早期に役職を上げていきたい人
- 現在の職務を5年・10年後も続けるイメージがある人
現在のスキル、技能や知識が向上することで希少な人材になれる可能性がある人はキャリアアップによって、さらに年収を上げることができるでしょう。
エンジニアの方や、士業などの専門性が求められる職種は基本的にキャリアアップが向いています。
また早期に役職を上げていきたい人や、今の仕事が楽しくて5年後・10年後も同じく働いているイメージがある人はキャリアアップが向いています。
キャリアチェンジが向いている人
- 現在の仕事では、あまり将来が見えていない人
- 1つのことを極めるより、色々なことにチャレンジしたい人
- まだやりたいことが見つかっていない人
現在の仕事や業界では、あまり将来働いていけるイメージが持てていない人はキャリアチェンジを考えましょう。
また1つのことをコツコツ頑張るより、様々なことにチャレンジしたいタイプの方や、まだやりたいことが見つかっていない人は、キャリアチェンジをおすすめします。
キャリアチェンジでは、専門性がなかなか身につかないと思われがちですが、一見関係の無い仕事やスキルも、実は役に立つことがあります。
業界や職種を変えて、様々な知見やスキルを高めていくことも重要です。
キャリアチェンジかキャリアアップかは年齢でも変わる

キャリアアップとキャリアチェンジは、同じ人であっても年齢やタイミングによって、どちらが適切かは変わります。
基本的に、キャリアアップするほど、キャリアチェンジは難しくなります。
キャリアアップでは専門性や権威性が高くなります。
そのため、一定の業界や職種に特化したスキルが市場価値となるので、キャリアチェンジで全くことなる業界や職種にチャレンジがしづらくなります。
また、全く異なるキャリアへの転職の場合は、大きく年収が落ちてしまう可能性もあります。
そのため、キャリアチェンジをしながら自分に合った仕事や業界を見極めてから、キャリアアップを図った方が効率的といえます。
20代~30代前半までであれば、仕事の幅やスキルの広がりを意識してキャリアチェンジを志向していった方が良い結果になる可能性が高いです。
30代後半~40代以降になってくると、今までのスキルをさらに積み上げてキャリアアップを志向したほうが、年収や役職も上がりやすくなります。
自分はキャリアアップ志向だ!と決めつけずに、自分のキャリアプランを見直ししながら、志向すべきキャリアの方向性を検討しましょう。
まずは自分の市場価値を知ることから始めよう
結局、自分にはキャリアアップとキャリアチェンジどっちがいいの?と思っている方は、まずは自身の市場価値を知ることから始めましょう。
- 今の仕事は他の業界や職種でも活かすことができるのか?
- 同じスキルを持った人の平均年収はどの程度か?
今の仕事やスキルは、他社からどう評価されているのか?どのくらいの年収になるのか?
こういった情報を知ることで、自分の市場価値を把握することが重要です。
他の業界と比較して自分の年収が低い場合は、キャリアチェンジを検討しましょう。
逆に、今のポジションで年収や条件が悪くない場合は、そのままキャリアアップを志向するとよいでしょう。
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また希望に合致する求人もその場で紹介をしてもらえるので、客観的に自分の市場価値を判断する材料になります。
キャリアアップかキャリアチェンジで悩んでいる方は、まずは市場価値診断をやってみるとよいでしょう。
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まとめ
キャリアアップは縦方向に自分のスキルを向上させ、キャリアチェンジはスキルの幅を横方向に広げていくことができます。
どちらも組合わせながら、戦略的にキャリアプランを練っていきましょう。